dB Toolkit をはじめよう
1分で最初の測定をして、数値の意味を理解し、ほかの人に渡せる記録の残し方を身につけましょう。
dB Toolkit とは
dB Toolkit は、数値を表示するだけでなく、騒音の記録を残すために作られた iPhone 用の騒音計です。ライブメーター(校正済みの dBA、dBC、dBZ に加え、統計値と履歴グラフ)は無料です。一度きりの Pro アンロックで、セッションの録音、保存した履歴、PDF と CSV のレポート、公表された基準値に対する測定、分析ツールが加わります。
これはスマートフォンであり、クラス 1 やクラス 2 の騒音計ではありません。アプリもそのように明示しています。得られるのは、不確かさが明記された、確かなタイムスタンプ付きの記録です。
1分で最初の測定
- アプリを開いて、4つの紹介画面をタップして進み(またはスキップし)、マイクの使用を許可します。
- メーターはすでに動いています。「dB Toolkit」の横の点は緑色で、大きな数字が現在のレベル(dBA)です。
- iPhone の上端(カメラ側)を測定したい対象に向け、腕を伸ばした距離で、マイクを何も覆わないようにして持ちます。
- メーター、その下の「LIVE 30s」グラフ、そしてグラフの下の5つの統計値を読み取ります。
- A、C、Z のチップをタップすると周波数重み付けを切り替えられ、リセットでピークマーカーとグラフを消去できます。
数値の意味
- LAeq はエネルギー平均です。測定全体と同じ総エネルギーをもつ、一定のレベルを指します。
- LA10 は時間の 10% で超過するレベルで、大きめの音の出来事を表します。
- LA50 は時間の半分で超過するレベル、つまり中央値です。
- LA90 は時間の 90% で超過するレベルで、暗騒音のレベルです。BS 4142 などの評価では、これが比較の基準になります。
- LAmax は到達した最も高い時間重み付けレベルです。
どの統計ボックスでもタップすると、やさしい言葉での説明が表示されます。dBA は人の聴覚に合わせたもので、ほとんどの規制で使われます。dBC は低域を残すため、ピークの限度値や低周波のゴロゴロ音に使われます。dBZ は重み付けをしません。Fast・Slow・Impulse の時間重み付けは、設定の「測定」にあります。
意味のある測定をするために
- iPhone の上端を音源に向けてください。校正はそのマイクを通して求めたものです。
- マイクに手やケースがかかっていたり、iPhone を胸に当てて持っていたりすると、数デシベル低く出ます。
- 部屋の中で1メートル動くだけでも、レベルが数デシベル変わることがあります。ですから、問題のある場所で測定してください。
- およそ 100 dB を大きく超えるような非常に大きな音では、スマートフォンのマイクがクリップし、クリップした読みは実際より低く出ます。
- 暗騒音も測定してください。ほとんどの評価は、音そのものとそれが置かれた静けさとの差を扱います。
校正
操作は何もいりません。iPhone はマイクの感度を公表していないため、アプリは校正済みの基準マイクで測定した定数を内蔵し、自動的に適用します。設定の「校正」には、お使いの目盛が次の4つのどの状態にあるかが表示されます。この端末で測定済み、この世代からの推定、一般的な iPhone としての推定、未校正。表示された不確かさはすべてのレポートに印字されます。測定した iPhone では約 5 デシベル、ほかの機種では 6〜7 デシベルです。
ご自身で手動オフセットを加えることもでき、Pro なら校正済みの USB 測定用マイクを通して測定することもできますが、どちらも必須ではありません。
記録を残す(Pro)
- 録音をタップします。カウントダウン(既定では10秒)のあとにセッションが始まり、画面をロックしていても測定を続けます。
- 設定の「タイミング」にある長さを変更しない限り、録音は5分で停止します。最長60分まで設定でき、「手動」にすれば制限なしになります。
- 録音を停止をタップし、続けて保存(または破棄)をタップします。測定した場所についての短い説明を添えることもできます。
- 保存したセッションは履歴から開けます。統計値、音声波形と同じ時間軸に重ねたレベルグラフ、そして統計値が追従するトリム用のハンドルが表示されます。
- セッション画面から、1ページのPDFレポートまたはCSVデータを共有できます。
レポートには、日付と長さ、重み付け、校正の状態とその不確かさ、統計値、ピークイベントが記載されます。測定の欠落や中断があれば統計値の上に明記され、公表された基準値を選んだ場合は、その出典を示したうえで、適合・不適合・判定できない(差が小さすぎる)のいずれかの判定が付きます。アプリは直近の保存セッションを50件まで保持します。
アナライザー、信号発生器、部屋の測定(Pro)
アナライザーは、スペクトル(およびスペクトログラム)を狭帯域・オクターブ・1/3 オクターブの表示で示し、最も大きい音とそれに最も近い音名を表示します。信号発生器は、トーン、ホワイトノイズ、ピンクノイズ、ブラウンノイズ、スイープを再生し、メーターがその音を拾うことを警告します。部屋の測定はスイープを再生し、オクターブ帯域ごとの残響時間を求めます。無料ユーザーには、これらが Pro バッジ付きで薄く表示されます。
無料とPro
ライブメーターは無料で、これからも無料です。dBA、dBC、dBZ、Fast・Slow・Impulse、不確かさを明示した校正済みの目盛、リアルタイムの統計値、履歴グラフ、ピークマーカーが含まれます。Pro は一度きりの支払いで、サブスクリプションも広告もなく、録音、保存したセッション、レポートと書き出し、基準値と騒音ばく露量、アナライザー、信号発生器、部屋の測定、測定用マイクへの対応がアンロックされます。再インストールした場合は、Pro 画面の購入を復元をお使いください。
プライバシー
アカウントも、分析も、広告も、サーバーもありません。音声はセッションを録音したときにだけ保存され、スマートフォンの中にとどまり、セッションとともに削除されます。位置情報の取得は録音開始時の1回だけで、任意です。測定にインターネット接続は不要で、Pro の購入や復元の際にのみ App Store を利用します。
よくある質問
校正は必要ですか?
いいえ。iPhone 16 で測定した定数が内蔵されていて自動的に適用され、すべてのレポートに、お使いの目盛が実測か推定かと、その不確かさが記載されます。手動オフセットは任意です。
どのくらい正確ですか?
これはスマートフォンであり、認証を受けた騒音計ではありません。ひとつの絶対値よりも、1回の測定内での比較や差のほうが信頼できます。また、スマートフォンをどこに構えるかで数デシベル変わることがあります。
レポートは法廷や自治体で通用しますか?
アプリはそのようには謳っていません。校正と不確かさが明記された、日付入りの記録をお渡しします。正式な執行手続きや法廷では、校正された測定器と、それを扱える資格のある人が必要です。
無料の範囲と Pro の範囲は?
ライブメーター、重み付け、校正、リアルタイムの統計値、履歴グラフは無料です。録音、保存した履歴、PDF と CSV の書き出し、基準値とばく露量、アナライザー、信号発生器、部屋の測定は、一度きりの Pro アンロックに含まれます。
音声を録音しますか? 何かアップロードされますか?
音声はセッションを録音したときにだけスマートフォンに保存され、セッションとともに削除されます。アプリにはサーバーがなく、何もアップロードしません。共有するものは、あなたが選びます。
画面をロックしたまま一晩中動かせますか?
はい。録音は、画面をロックしていても、ほかのアプリを使っていても続きます。既定では5分で停止するため、先に「長さ」を「手動」にしてください。また、アプリが保持する保存セッションは50件までです。
外付けマイクは使えますか?
Pro では、校正済みの USB 測定用マイクを使えます。Dayton Audio の校正ファイルはそのまま読み込めます。ほかのマイクは、お使いの個体のファイルに記載された感度を入力します。感度が分からない接続マイクは、アプリが琥珀色で警告します。